趣味が仕事に。新人フォトグラファーのお話
初めまして。
私は、スリーピングニューボーンフォトの関西のチームに契約社員として働いているフォトグラファーです。
コロナ禍での転職に踏み切り,見習いフォトグラファーになるまでの経緯と、なってみての活動や感想をリアルにお話しさせていただきます。
私の経歴
私はこれまで複数の医療業界で働いてきました.
施設での運動指導と必要な資料を作成する仕事,新しい薬や治療法を世に出すサポートをする仕事です.
全く写真と縁のない職場なので,職歴を知った方や転職先を伝えた際には驚かれます.
ですが,実際は現役フォトグラファーの頼りになる先輩方は医療,美容,販売,主婦など多種多様な経歴をお持ちなので私が特別変わった経歴ということはありません.
撮影技術はというと,祖父の影響もあり,写真を撮ることは好きでしたが,趣味が写真と言っても,ほぼオートの設定でシャッターを切っていただけの一眼レフカメラのアマチュアでした.
皆さんもスマートフォンでいろいろな写真を撮ると思いますが,多分その感覚と一緒です.家族や友人との旅行やお出かけ,大好きな友達の結婚式,従兄の赤ちゃんの成長などを撮ってきましたが,これまで新生児を撮影する機会はありませんでした.
お仕事で手持ちの一眼レフをフルサイズの一眼レフに買い替えるときにも,何が必要かわからず,ボディとレンズのお高さに震えたくらいの全くの初心者でした.
転職のきっかけ
私の転職の一番大きな要因は,転勤で東京へ行っている期間での会社の倒産と,コロナ禍での転職で東京から実家の神戸に帰ってきたことでした.
夢のないきっかけですが,社会人になった当時に正社員は安定だと思っていた私には,会社が傾いて『失業』することもあるという現実を学ぶ良い機会になったのかもしれません.
正直,収入と安定を求めるならやりたいことを仕事にするのは難しいと思っていました.
しかし,やりたいことを仕事にしなくてもこのご時世何があるかわかりません.それならせめて好きな仕事で手に職を,食べていけて頑張っただけ給料になる技術が欲しいと思い,フォトグラファーになろうと転職活動を始めました.
フリーランス?それとも就職?
よく,転職先を伝えると友人知人に『どうしてフリーランスでやらなかったの?会社よりフリーのほうが利益出せるんじゃないの?』と聞かれます.
私も転職を考えてフォトグラファーになりたいと思ったときに考えたのは,フリーランスでフォトグラファーになる?それとも会社に所属する?の選択肢でした.
未経験からフリーランスでフォトグラファーをされている方も見かけますが,私にはプロを名乗れるほどの自信も撮影の知識もありませんし,そこは勉強するにせよ,経営も営業も相場や商材入手ルートなどの知識も圧倒的に不足しています.
そして,一人で仕事をすることのリスク,お客様の予約をいただいて自分に何かあった場合誰も変わりが居ないことを考えると一人では難しいと思い就職に絞りました.
その後フォトグラファーの募集や仕事を検索するうちに,ニューボーンフォトの存在を知り,その神秘的な雰囲気と,プロが撮った写真の美しさを見て働くならニューボーンも撮れるところが良いなと探しました.
探してみてわかったのですが,あまりニューボーンフォトをしているところが無いのです.個人でされている方や,募集のないスタジオさんはお見掛けするのですが,まだまだマイナー分野なのか,なかなか募集が見つかりませんでした.
そんな時スリーピングニューボーンフォトでの募集を見つけました。
実際にフォトグラファーになってみて
就職することが叶い、アカデミー期間を経て現場に出て思うことがあります.
それは幸せな空間にお邪魔して,ママさんとかわいい小さな命にお会いし,幸せいっぱいの誕生間もない赤ちゃんとの時間を写真に残すお手伝いができるこのお仕事がとても素敵だということです.
そして,写真の技術ももちろん大切ですが,その幸せな空間にお邪魔するにあたり,まずは出産直後でまだ心身ともに万全とはいかないママさんへの声掛けや思いやりといったコミュニケーションが重要だと感じています.
ママさんが撮ってよかったなと思える写真で,将来ママさんと成長した赤ちゃんが目にして喜んでくれるようなそんな写真を一緒に創れたらなと思います.
アカデミーと独り立ちまでの時間
アカデミーでは、講師や先輩方がとても親切に教えてくださいました.
出産直後のママさんや,赤ちゃんの安全管理,撮影の仕方やレタッチの基礎などについて一から学べます.
座学が済んだら先輩方の撮影に同行させていただき,アシスタントをしながら生で撮影の現場に立ち会って学べる貴重さはこのアカデミーの魅力だと思います.
現場で学ぶべきことも多くありますが,販売する商品や,トークもスムーズな撮影のためには欠かせなので日々練習しています.トークは練習会や,研修会など,学ぶ場がたくさんあるので、不安は上達するにつれて減ってきました.
私は要領がいい方ではないので,マルチタスクが必須なフォトグラファーを目指す中でアカデミーを終えてからたくさんの課題に直面し続けています.
躓く度に先輩方から経験に基づいたアドバイスがあり,一緒に解決策を悩んで相談に乗ってくれるので日々たくさんの学びと成長の機会をいただいています
職場の人間関係は?
女性フォトグラファーしかいない=女の世界=怖い,と思う方もおられるとは思いますが,全然そんなイメージとは違いました.
正直私も入社前は女性ばかりの環境で技術職はもっと殺伐としていると思って不安を感じていましたが,実際は『一緒にママさんとご家族さんにより良いものを提供したい,チームを大切にして支えあっていこう』という方ばかりでした.
業務委託の働き方をされている方も多いからか,さっぱりとした経営者思考の女性が集まっていて,私もそうなりたりと思えるエネルギッシュでキラキラした先輩ばかりなので自己啓発になっています.
これから
まだまだ未熟で課題の多い私ですが,一人前のフォトグラファーになって独り立ちをして,素敵な写真をママさんと創っていけるよう日々成長して参ります.
私を育ててくださっている先輩方にも早く独り立ちをして恩返しができるようになりたいです.
かわいい赤ちゃんと幸せなご家族さんにとってかけがえのない瞬間を共有させていただける素敵なお仕事ですので,私のようにやりたい仕事をあきらめている人は一度チャレンジも視野に入れてはいかがでしょうか.